ホームインターナショナルスクール国際教育連載4: ゼロから分かる国際バカロレア

連載4: ゼロから分かる国際バカロレア

5.大学入試と国際バカロレア

 

今後、日本の国際バカロレア認定校でIB教育を受け、DPを取得した生徒はどのような進路を想定すればよいのだろうか。大きく分けると「国内大学に進学」「海外大学に進学」の2つであろう。

 

まず、海外の大学進学については、従来から世界中の多くの大学がIBのDP取得者を積極的に受け入れている。例えば英国においてIB生の進学先はトップ20大学の割合が高く、同様に米国ではアイビーリーグ合格率が全体の合格率よりも高い。

 

また、大学によってはIBDPで学んだ科目をHL(Higher Level)で取得した場合、科目履修免除(単位認定)があるといった大学単位認定制度がある。日本人IBDP取得者にとって海外大学進学は英語力さえあれば引き続き有力な選択肢である。

 

今後大きく変化が起きそうなのが、日本の国内大学に進学する場合である。まず前提として所属する学校がいわゆる文部科学省が認定し日本の高校卒業資格を得られる一条校であれば、DPのカリキュラムでありながら日本の学習指導要領もカバーするようにカリキュラムが組み立てられるはずなので、DPと高卒資格の両方を得ることとなる。

 

一方で一条校でない所謂インターナショナルスクールでDPを取得した生徒の場合は、日本の高卒資格はないが、DP認定は高卒資格として日本では認められる。

 

日本国内で大学進学を志向する生徒にとっては、日本の大学がDPを認めないのであれば、幾らDPの質が良いとしても積極的には選択し難いであろう。しかしこの点については、文科省や日本で制度を設計する側も十分に課題として理解しており、解決へ向けた制度変更が着々と進んでいる。

 

一条校でDPを取得しようとする者、インターナショナルスクールでDPを取得しようとする者双方にとって今後数年間は良くフォローされたい。

 

なお、国際バカロレアの大学での活用などの情報や、日本のIB政策面での情報は今後も刻々と変わるであろう。こうしたIBの政策面での最新情報は、筆者が発起人として参画した文部科学省IB教育推進コンソーシアム等をフォローされることをお勧めする。

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