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インターナショナルスクールのリアル #2 インター生の大学受験事情(前編)

高い英語力や幅広い視野を身に着けることができるインターナショナルスクール。近年、日本国内での新規開校も話題となり、選択肢の一つとして注目が集まっています。その一方で、インターナショナルスクールを卒業した後の進路については、情報が少なく、不安を感じる方も多いのでは?そこで今回は、国内のインターナショナルスクールに通う生徒の大学受験事情をピックアップしました。


<INDEX>
1.インター生は主に3つの選択肢から進学先を決める
2.進学先におけるインター生としてのメリットは


インター生は主に3つの選択肢から進学先を決める

国内のインターナショナルスクール生が、大学へと進学する際、受験の選択肢としては、主に以下の3つが挙げられます。

 入学時期
海外大学9月ハーバード大学
オックスフォード大学
トロント大学 等
国内大学(英語プログラム)9月早稲田大学SILS学部
慶應義塾大学PEARL学部
上智大学 FLA学部 等
国内大学(一般)4月東京大学
慶應義塾大学
慈恵会医科大学 等

上記の図から分かるように進学先によって入学の時期が異なります。インター生の中には9月入学の試験に間に合わなかった志願者や9月入学の選考に落ちてしまった志願者が4月に実施される国内大学の入試を受けることもあります。これもインター生の特権です。インター生は海外大学への受験資格はもちろん、帰国生枠としての特権も享受できるため、多くのドアが開かれていると言えるでしょう。

進学先の選択において、最も大きな差は、入試のプロセスが英語で行われるかどうかとなります。この点から、多くのインター生は、英語の授業を提供する海外大学や国内の英語プログラムを有する大学を主な選択先とします。しかし、進学先を選ぶ基準は入試や授業の実施言語に限らず様々な要素が存在します。併願する学生も多く、明確な目標が定まっていないインター生にとっては、多岐にわたる大学を視野に入れて検討することがおすすめです。以下より各進学先の詳細を見ていきましょう。

海外大学
アメリカやカナダをはじめとする英語圏の海外大学に限らず英語圏でない地域にも英語での授業を提供する大学は多く、インター生の進学先として圧倒的な人気を誇ります。日本の大学と比較すると、校舎の大きさ、学部数、在籍者数で上回るところも多くとにかく規模が大きい特徴があります。

学費が国内の大学に比べて高い印象がありますが、オーストラリアやオランダなどの大学は比較的学費も安く注目を浴びています。

国内大学(英語プログラム)
国内の一部の大学では、通常の学部授業と同様の内容を英語で提供しているところがあります。ただし、英語で教えられる教授の数には限りはあるため、授業の数は限定的です。
数年前までは上智大学国際基督教大学(ICU)が先駆けとなり国内大学として英語のプログラムを用意していましたが、最近では早稲田大学慶應大学も同様のプログラムに力を入れています。大学の知名度や学部の多様性という観点では海外大学と比較して一歩後退するかもしれませんが、多くの留学生や交換留学生が在籍しており、インターナショナルスクールに似ている環境が整っています。

国内大学(一般)
国内で医師や弁護士といった国家試験が日本語で実施される職種を目指す学生は、日本語で授業が行われる国内大学を進学先として選ぶのがが一般的です。当然ながらインター生にとっては、学業の主軸を英語から日本語へとシフトすることは挑戦的と感じるかもしれません。

進学先におけるインター生としてのメリットは?

多くの進学先の選択肢がある中、インター生は選考の際、もしくは、入学後にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

 海外大学 

-インター生のメリット
▽選考
異文化環境での学びは、海外大学の入学試験や面接において強力なアピールポイントとなります。多くの学生が持っていない国際的な経験は、異なる視点や考え方を持っている証として評価されます。

▽入学後
インターナショナルスクールでは、アメリカの公立学校等と比べても高度なカリキュラムが導入されているため、学業に対する自信を持って臨むことができます。さらに、英語での授業や多様な背景を持つ学生とのコミュニケーション能力は、海外大学での生活を有利に進める要因となります。

-インター生のデメリット
▽選考
海外大学の選考では、自国出身の志願者とそれ以外の志願者で別のプールで分けられ評価されます。多様性の推進が進む中でも、一部の大学では自国出身の学生が大半を占め彼らを優先する場合があります。従って自国以外の出身の志願者のプールは競争率が高く設定されています。

 

国内大学(英語プログラム)

– インター生としてのメリット
▽選考
帰国子女や海外経験を持つ学生は限られているため、その経験を活かして他の学生と差別化するチャンスが広がります。競争率も一般枠と比べて低めですので、選考の際のアドバンテージとなるでしょう。

– インター生のデメリット
▽選考
英語で授業を実施する国内大学や学部が増えてきたとはいえ、その数は海外の大学と比較すると少ないです。その上、学費の安さから日本以外のアジア圏の留学生からも人気があるため競争率は低いと言ったものの容易ではありません。

▽入学後
規模という点で海外大学に劣っている国内大学の英語プログラムでは自分に合った友人を見つけるのに苦労する場合があります。国内大学に通う学生の一部はサークル活動を通して友人を探しますが、サークルの新歓活動は4月に行われるため9月から入学するインター生に取ってサークルをそもそも見つけるのも難しくなってます。

 

国内大学(一般)

– インター生としてのメリット
▽選考
多くの国内学生とは異なる、国際的なバックグラウンドを持つインター生は、面接や小論文でのアピールの際に大きな強みとなります。

– インター生としてのデメリット
▽選考・入学後
インター生にとっては日本語力が一番の壁になるでしょう。一般の国内大学の多くは日本語で入試試験を受けるだけでなく、日本語を主として授業が行われます。このため、インター生の中でも日本語に自信がない学生は、授業の理解や日常のコミュニケーションで困難を感じることが考えられます。

 

このようにインター生は様々なメリットやデメリットが進学先によって存在します。これらを加味した上で自分の行きたい進学先はどこなのかをしっかりと定めるようにしましょう。

後編では、インターから受験をする際に具体的にどのようなプロセスが踏まれるかやどのような要素が重要になるかを説明していきます。

▽【連載】卒業生に聞く!インターナショナルスクールのリアル
#1 セントメリーズインターナショナルスクール

原稿:eduJUMP!編集部
写真:Pexles
構成・校正:原知子

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