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【セミナーレポート】世界2大カリキュラムーケンブリッジ国際カリキュラムとは

金融庁・トライコー主催!国内インター・ボーディングスクールの最新事情 vol.2
– 話題の国際教育イベントの当日レポートを公開!

11/10(木)と11/17(木)、『国内インター・ボーディングスクールオンラインセミナー』(主催:金融庁、トライコー)が開催されました。当日は、日本への駐在を検討している海外の投資家や国際教育に興味がある国内外の家庭を中心に約570名(2日間合計)が参加。日本のインターナショナルスクールやボーディングスクールの魅力や最新事情に、熱心に耳を傾けていました。
編集部では、同セミナーの模様を登壇者のお話で3回に渡ってお届けします。
第2弾は、ローラスインターナショナルスクールオブサイエンスの校長、スティーブン・ベイリー氏による、「ケンブリッジ国際カリキュラムの魅力」に関するプレゼンテーションです。


スティーブン・ベイリー 氏
ローラスインターナショナルスクールオブサイエンス校長
教師一家に生まれ、カナダ、英国、アイルランド共和国で教育を受ける。教育、ビジネス、サイエンスに情熱を持ち、ローラスインターナショナルスクールオブサイエンスに注ぎ込む。2020年から2年間、同校で教鞭をとり、2022年から校長就任。また、世界中で事業を展開する複数の企業を所有。活きたビジネス経験を教室に持ち込むことで、ローラスでの教育活動をイノベーティブなものにし、ローラスのミッションステートメントである「世界をより良く変える、イノベーターを生み出す」を実践している。


グローバル市民に必要な思考力が身に付くカリキュラム

-ケンブリッジ国際カリキュラムとは

ケンブリッジ・アセスメント・インターナショナル・エデュケーション(以下、ケンブリッジ国際)は、英国ケンブリッジ大学傘下の教育機関です。世界では国際バカロレアと並んで普及している国際教育プログラムで、5歳から19歳を対象とした資格を提供する国際教育機関として知られています。

ケンブリッジ国際は、IGCSE*やAレベル*とともに初等・中等教育プログラムを提供しており、問題解決、批判的思考、自主研究、コラボレーション、議論やプレゼンテーションなど、グローバル市民として生きるために必要な高いレベルの思考力を身につけられるようデザインされています。

ケンブリッジ国際カリキュラムを採用するインターナショナルスクールは、生徒がグローバル市民として生きていくために必要な、問題解決、批判的思考、自主的な研究、協力、議論やプレゼンテーションなど、より高いレベルの思考力を身につけるために提供される教育プログラムのいずれかを提供していれば公認されます。

ケンブリッジのカリキュラムでは、コラボレーションが重要な位置を占めています。PSHE(Personal, Social and Health Education:人格的社会的健康教育)の方針を多く取り入れ、生徒が協力し合うことを期待しています。ですから、ソーシャルスキルは私たちが提供する授業の大部分を占めています。プレゼンテーションに関する授業にも力を入れており、生徒は毎日のように取り組んでいます。

私たちは、生徒がクラスや学校をリードする生徒会を組織していくことを望んでいます。生徒会の活動を通じて、生徒が自分たちの学校に誇りを持つことは、地球市民として多様性を認め合い、人として互いを尊重する社会の実現に繋がるので、彼らの人生にとって明らかにプラスになると考えています。

*IGCSEとは:International General Certificate of Secondary Educationの略称で、インターナショナルスクールの生徒を対象にした、イギリスが義務付けている学校終了時の資格試験のこと

*Aレベルとは:英国ケンブリッジ大学傘下の教育機関、ケンブリッジ国際が提供している国際資格で、大学教育を受ける前の16~19歳の学生を対象に提供している高校卒業資格及び大学入学資格のこと

得意科目や入学の必要要件を見極め、専門3〜4科目で大学受験

-年齢ごとに4つのプログラムに分かれている

ケンブリッジのシステムは、主に次の4つのプログラムに分かれています。

Program AgeDetail
Primary
(Cambridge Primary)
5-11英語、数学、理科、ICT、”グローバルな視点”という授業、美術など、さまざまな科目があります。各学校では、任意の科目の組み合わせが可能です。プログラムの最後には、チェックポイントと呼ばれる最終評価テストがあり、長所や短所など、どのように習得したかをフィードバックしています。
Lower Secondary
(Cambridge Lower Secondary)
11-143年制のプログラム。ケンブリッジ国際カリキュラムの初級内容と連続した形で各教科を学習します。中学部では、チェックポイントテストもあります。英語、数学、理科はケンブリッジ・インターナショナル社が採点し、「Global Perspectives」という研究レポートは学校教員が採点し、ケンブリッジ・インターナショナル社がダブルチェックを行います。
Upper Secondary
(Cambridge Upper Secondary)
IGCSE
14-16高等学校の前期課程では、IGCSEの2年間のプログラムを提供します IGCSEは、中等教育の分野において、世界で最もよく知られたカリキュラムです。世界で最も人気のある国際資格です。学生はこの過程で5~8科目を学びます。IGCSEの評価スコアは国際的に認められており、一部のスコアは大学受験の際にも提出されます。
Upper Secondary
(Cambridge Advanced)
AS & A Level
16-19高等学校後期には、1年制のASレベル(Advanced Subsidiary)と、2年制のAレベルがある。AS(通称A1)を1年間、A Level(通称A2)を2年目に、または2年間勉強した後にA Levelを取得するという選択肢がある。
Aレベルの科目は、得意科目と大学進学に必要な度合いを考慮して選択される。
AS / Aレベルの必修科目はなく、ASレベル4科目、Aレベル3科目程度を履修する。試験は、6月と11月の年2回行われます。評価結果は、それぞれ8月と1月に発表される。一流大学に入学するためには、A*-Aの成績を取得する必要があります。

 

カリキュラムに柔軟性があるのがケンブリッジ国際の魅力

-ケンブリッジAレベルを選択した際の優位性

①生徒が興味のある科目に集中することが可能
ケンブリッジ国際Aレベルの科目は、3〜4科目程度が良いとされています。自分の興味のある科目や、行きたい学部で必要な科目に絞って、より専門的な科目を2年間学びます。
②独自のスキルを身につけることができる
-深い教科内容
-個人的な学習者であることを学ぶ
-新しい状況や日常的な状況において、知識と理解を深める
-多様な情報源の取り扱いと評価
-論理的思考と理路整然とした論証と説明

 

ケンブリッジ国際では、生徒は興味があり、受験したい大学がその単位を成績と認めている科目を選ぶ必要があります。最終的には大学の専門領域に接続するようにとても専門的に深く学んでいきます。

学んでいる過程でやはり学生が興味が無くなったり、方向転換したいと思うような分野があったら、それを除外することもできます。特定の学部を決める前に、高等教育の段階で方向転換できる点も魅力です。

-ケンブリッジの魅力を一言で

ケンブリッジ国際カリキュラムの場合、カリキュラムは単なるフレームワークなので、ケンブリッジ国際カリキュラムに加えて、その他の国際カリキュラムやスクール独自のカリキュラムを組み合わせることができます。

確固たるケンブリッジ国際カリキュラムのシステムを活かしつつ、エッジが効いた最先端の教育を受けたいという生徒にはおすすめのカリキュラムです。

原稿:高橋香織(eduJUMP!編集長)、構成:原知子

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