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連載7: AI時代の3つの基礎素養 – STEAM, 好奇心, 英語 –

3. 好奇心 ーあらゆる学びの着火剤ー

 

”好奇心と学力とは正の相関があり、好奇心は良い学習意欲を誘発しつづける(J.M.ケラー「学習意欲をデザインする」(北大路書房))”

 

STEAMにおける問題解決・プロジェクト型学習にも関連するが、国際バカロレアやケンブリッジ国際のような国際カリキュラムでしばしば使われるキーワードに、”ライフロングラーナー(生まれてから死ぬまで学習を続ける人)”を育成する、というものがあります。

 

そして、ライフロングラーナーが学びの着火剤として備えているものが「好奇心」です。幼児~小学校期に、暗記学習等の受け身学習以上に、好奇心に基づいた能動的な学びを経験した子どもは、大人になってからも、言われなくても学び続け成長し続けるといえそうです。

 

以前の連載でも触れたましたが、子ども期の教育の費用対効果の意義を示した有名な調査として、「この時期の教育投資は就学後の投資よりも投資対効果が高い」というノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学のジェームズ・ヘックマン教授の主張の論拠として知られる、ペリー・プリスクール・プロジェクトの事例があります。

 

この約半世紀近くにわたる研究の、教育に対する示唆をまとめると以下のようなものです。

 

興味と好奇心重視:教室内に興味分野別コーナーを配置するなど、子どもたちの好奇心を重視した

 

先生はファシリテーター:教えることではなく、共に話をし、子どもの興味をさらに引き出した

 

Developmentally Appropriate Practice:発達段階にあわせた教育内容(早期詰込教育ではない)

 

好奇心を育てることがいかに子どもの人生に重要か、日本の社会では忘れられやすいという意味で、本稿ではあえて指摘しました。

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