世界で急増するインターナショナルスクールと国際教育グループ

英国の名門ハロウ校は、インドの教育グループと提携し、インド国内に4校、アメリカのニューヨークに1校を2023年9月までに開校すると公表しました。

ハロウ校は、創立450周年に合わせ、海外初の全寮制中高を岩手県安比高原にハロウ安比校として2022年に開設準備中です。

これまでハロウ校は、アジアのタイ、中国を中心に都市型のインターナショナルスクールを開校してきました。

中国の展開は、早く中国に8校を開校してきました。

しかし、2021年に入り、習近平政権は教育格差を是正する政策を進めています。

加熱する教育戦争を抑えるため、塾の非営利化などを進めています。

中国を中心にインターナショナルスクールを増やしてきたハロウ校のアジア戦略に注目が集まったタイミングでインドのAmity教育グループと提携し、インド、アメリカの開校計画が公表されました。

今後、ハロウ校は、インド、アメリカでも開校を加速し、世界的なインターナショナルスクールとして戦略的に展開しています。

インターナショナルスクールとボーディングスクールを経て、東京大学教育学部を卒業し、現在、教育コンサルタント萩原麻友氏は、今後のインターナショナルスクールの展開について次のようにコメントします。

・インターナショナルスクールや伝統校のグローバル・ネットワーク化

・オンライン形式の学校の普及 これにより、日本国内での学校の選択肢が増えていきそうです。価格もニーズも分化していくでしょう。そして、その先の進学も多様化。

このトレンドは向こう10年でどうなっていくか、注目すべき現象と指摘します。

インドの教育グループとは?

ハロウ校の海外展開を加速する背景には、現地の教育パートナーの存在があります。

今回、インドとアメリカでパートナーとなったインドのAmity教育グループは、11大学、25校の学校を経営し、17万5千人以上の生徒が在籍しています。

海外は、インターナショナルスクールと大学の分校をロンドン、ニューヨーク、シンガポール、ドバイ、シンガポール、南アフリカ、アムステルダムなど世界主要都市で開校しています。

インドをはじめ国内外に11大学を運営するAmity教育グループ。 公式ホームページのスクリーンショット。https://amity.edu/amityeducationgroup/#about

Amity教育グループが世界にネットワークとして展開している背景には、印僑のネットワークがあります。

また、インドは、エンジニア・プログラマーの人材大国であり、海外に就職するケースも多く、Amityは海外インド人の子どもの教育をインドのカリキュラム(CBSE)、英国式のケンブリッジ国際カリキュラム、国際バカロレアを中心に提供しています。

国際教育グループ Nord Anglia

世界では、新興国を中心に大学やインターナショナルスクールの需要が高く、今後も人口増加とともにニーズが高まると予想されています。

世界でインターナショナルスクールを経営する巨大教育グループのNord Anglia Educationは、世界31カ国で76校のインターナショナルスクールを経営し、6万8千人の生徒が在籍しています。

海外駐在員のニーズに合わせ、英国式のケンブリッジ国際カリキュラム、国際バカロレア、アメリカ式、スイス式とカリキュラムと教員採用と養成を進めています。

インターナショナルスクールのブランドもブリティッシュスクール〇〇校、Nord Anglia インターナショナルスクール〇〇校と複数のスクールブランドで世界展開しています。

世界でインターナショナルスクール運営するNORD ANGLIA EDUCATION。 公式ホームページのスクリーンショット。https://www.nordangliaeducation.com/our-schools

インターナショナルスクールも、通学型、寮制と地域のニーズに合わせています。

世界の人口25億人は、0歳から19歳

国連は、世界人口統計を公表しています。

2020年の世界の人口は、77億人、そのうち0歳から19歳は、25億人が占めています。

▽ 国連の統計によると世界の人口は、2100年までに110億人まで増えていきます。その後は減少に転じます。

国連の人口予測では、世界の人国は2100年に110億人に達する。国連の人口予測より引用。https://population.un.org/wpp/Graphs/DemographicProfiles/Line/900

今後、0歳から19歳の人口は、緩やかに増加を続けると同時に必須なスキル習得のため高校、大学などの進学率も上昇すると考えられます。

今後、人口が急増するインド、アフリカを中心にインターナショナルスクールや高校、大学のニーズがさらに増えると考えられます。

オンラインと中価格帯のインターナショナルスクール

世界の人口が増える中で、富裕層向けのインターナショナルスクール、ボーディングスクールが増えています。

これは発展途上国の先行指数とも考えられます。すなわち、富裕層がより良い教育を求めてインターナショナルスクールに通わし、海外の大学に進学する準備です。

その一方で、インターナショナルスクール、ボーディングスクールの授業料が高いため、世界では中価格帯のインターナショナルスクールも増えています。
授業料で100万円前後のインターナショナルスクールです。

また、今後、中高生などを対象としたオンラインインターナショナルスクールが増えると考えられます。

その理由として、通学型、寮型の中高よりも、オンラインを中心とした学びであれば、時差はありますがオンラインで参加するため生徒は、世界の多様な生徒と共に学べます。

また、基礎学力の科目は、MOOCといった大学の授業をはじめ、Youtubeでも無料で学べます。

IT化によって、基礎学力の修学費用が効果的に、コストも安くなっています。

今後、学校を作るための初期投資よりも、人口増加率の高い国では、校舎、設備よりも教師の育成が課題となり、またICT教材で個別最適化の学習が便利になってくるでしょう。

オンラスクールの中高、そして大学が新たな教育改革として、世界で広がりを見せていくと考えられます。

参照:国際連合 世界人口データ https://population.un.org/wpp/
ハロウ校海外分校 https://www.harrowschool.org.uk/
Amity教育グループ https://amity.edu/amityeducationgroup/#
Nord Anglia Education  https://www.nordangliaeducation.com/

eduJUMP! 編集部
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