なぜ、アオバジャパンは、文京区に高等部を移転したのでしょうか?ケン・セル学園長にインタビュー

なぜ、アオバジャパンは、文京区に高等部を移転したのでしょうか?

アオバジャパン ケン・セル学園長にインタビュー

過去5年間の継続した生徒数の増加により、アオバジャパン・インターナショナルスクール(以下、アオバ)の光が丘キャンパスは手狭になりました。

アオバでは、全ての生徒に引き続き学んで欲しいという気持ちから、高等部(10年生〜12年生)を文京学院大学女子中学校高等学校の校舎に移転することとなりました。

編集部では新しくオープンしたアオバ駒込キャンパスについて、ケン・セル学園長に伺いました。

写真提供: ケン・セル学園長

キャンパスを設計するにあたって重要視したこと

駒込キャンパスは文京学院大学女子中学校高等学校の4フロアを借りていて、高等部3学年(10年生〜12年生)が約140人学べるようになっています。

キャンパスのコンセプトを練るにあたり、私たちはオーストラリアの大学や、オックスフォード大学のビジネススクール、またはシンガポールのインターナショナルスクールなど、世界中の先進的な事例を参考にしました。

そして、最終的に私たちはこの駒込キャンパスの設計コンセプトを、高等部から大学やビジネスに移行していく空間を作ることに決めました。

そのため、標準的なボックス型の教室ではなく、多目的室や会議室、生徒同士で作業できるゆったりとしたスペース、ラウンジなどを組み合わせるようにしています。

教室:前を向いて並ぶレイアウトはとっておらず、ProjectBaseLearningに適した配置になっている。

廊下:ゆったりとした流線形の壁の内側にはミーティングスペースがある。

つまり、基本的な考え方は、生徒たちが「どこから来たか」ではなく「どこへ行くか」という生徒の未来を反映した学習空間を作るということです。

オープンなスペースとクローズドなスペース、チームで作業したり、何かを作ったりできるスペース、デジタルテクノロジーに対応したスペースを組み合わせ、一つのキャンパスにしていきました。

キャンパス全体で近代的な企業オフィスのような雰囲気を出したいとも考えています。

廊下:照明があり、自然光のように見える工夫も。

カフェテリアがある場所にはセミナールームもあります。

建物の中央部分にスクリーンを設置し、後ろの席の人もスクリーンを通して前方のプレゼンテーションを見ることができるようにしています。

この新しいキャンパスでは、誰が何を話しているのかを確認するために周囲を見渡すようなことはしないのです。

皆がどこにいて何をしているかがすぐに分かるような設計にしました。

キャンパスはとても機能的で、中に入ると普通の学校には見えません。

生徒や保護者から施設に関する感想を聞いた時、皆がこの新しいキャンパスを気に入ってくれていることを実感しました。

先生方からも、スペースの構成や、フレキシブルな対応など、とても良いという感想をいただきました。

私たちは生徒に大きなスクリーンで映像を使ったデジタルプレゼンテーションや、部屋の端から端まで移動するようなプレゼンテーションを期待しています。

もちろん、部屋のあちこちには生徒の作品を展示する場所もあります。

この新しいキャンパスには、オープンスペースと小さなワーキングエリアが混在しています。

東京でも新しい学校の建設が進んでいますが、この学校は、他に追随を許さないほどユニークで、単に授業を行うだけでなく、生徒たちの未来を考えて全く新しく作られた現代的なものであると、胸を張って言えます。

VRルーム:生徒たちにバーチャルリアリティの番組や体験を実際に作ってもらう予定

また、アオバにはパフォーミングアーツに関心の高い生徒が多いので、生徒の要望に応えて特別な部屋を作りました。

このシアターには、最新のサウンドシステムが天井に巻かれていて、音が広がり、ステージに照明が降り注ぎます。

約50人の生徒たちが、この部屋でダンスやパフォーマンスの練習をしたりしています。

シアター:フレキシブルに座席や広さを変えられるシアター

ハイブリッドな学習環境

私たちのスクールは施設だけではなく、授業の方法も近代的です。

なぜかというと、私たちはハイブリッドなブレンデッドラーニングを採用しており、先生や生徒たちが学校に来るか自宅やその他の場所で学ぶかを選ぶことができるのです。

例えば、ちょうど今、健康上の問題でスクールで勤務できない先生がいます。その先生はリモートでオンラインレッスンを配信しています。

子どもたちは、先生がレッスンを配信している間、家で学ぶか学校で学ぶかを選ぶことができます。

オンラインか対面かにかかわらず、これまでのところ、子供達の学習到達度は変わっていません。生徒たちは学校に来ても来なくても良いのです。

高等部の生徒になると、もう自分の人生を自分でコントロールできる年齢だからです。事実、1クラス22人の生徒がいますが、本日学校に来ているのは4〜5人の生徒だけです。

皆、キャンパスを自宅やワーキングスペースにまで自由に拡張させているんですね。ある意味、これは未来の一部だと思います。

高等部のカリキュラム

高等部の施設とカリキュラムは密接に関わっています。我々は、3つの要素を重要視して施設とカリキュラムを設計しました。

1つは、創造的思考が必要なパフォーミングアーツ、2つ目は応用数学、科学、工学、テクノロジーなどSTEAM、そして3つ目はアントレプレナーシップやビジネスの要素です。

この3つの要素を駒込キャンパスを設計する際に施設に落とし込みました。この下に、私たちのカリキュラムが活きてきます。私たちが採用するカリキュラムは3つあります。

1つ目はIB、国際バカロレアのディプロマ・プログラムです。

2つ目はGLD Global Leadership Dipromatと呼ばれるもので、あまりご存知ないかもしれませんが、非常に優れた個別指導のプログラムです。このプログラムを通じて、子どもたちを世界のトップクラスの大学への入学を目指しています。

そして最後3つ目は、10年生からの移行プログラムです。このプログラムも、St. Clare’s Oxfordの研究をもとにしたもので、10年生になると、非常に高度な研究スキルを身につけます。

高等部では、チームで協力して、文章を書いたり、調査をしたり、そういうスキルが必要なのです。10年生を終える頃には、11年生と12年生で成功するための準備が整っているのです。

チームで学ぶことの重要性

レセプションエリア:友人と話したり、好きな勉強や作業をしたりできるような場所

アオバでは、3人1組のチームで働くことを重要視しています。これは、チームで学習すると、学業成績がはるかに向上することが研究で明らかにされているからです。

この研究のほとんどは、世界中の優秀な大学から発表されています。

私たちはそのプロセスを採用しています。つまり、現代の高等教育機関では、講義をして、講義をして、講義をして、試験をして、という時代は終わったのです。

学習にはコラボレーションと相互作用が重要なのです。チーム学習では、子どもたちは何を学んだかというよりも、どのように学んだかを説明できなければなりません。

なぜこの方法でやっているのですか?という質問に答えられなければいけません。

「あなたはここで何を学んだのか?」

この質問に答えられることこそが、生徒がこれから向かう新しい世界、異なる世界へと進む準備ができると確信しています。

もう授業ややるべきことで彼らのスケジュールを埋め尽くす必要はないのです。必要なのは、彼らが取り組む課題を見極めることです。

彼らは共同で問題を解決することができるようになり、今では何かをインターネットで検索すれば、自分の興味がある課題は何でも手に入ります。

教室の壁:開放感があるガラスだが、防音になっていて機能性もある

アオバのインターナショナルスクールとしての存在意義

アオバを運営する会社(株式会社アオバインターナショナルエデュケイショナルシステムズ)はとても前向きで現代的な企業です。

そこで働くスタッフは、どうすれば世界を変えることができるかを常に考えています。

日本だけでなく、世界を変えるにはどうしたらいいのかについて。そのような親会社を持つことは、アオバにとって本当に強みです。

自分たちの存在意義が分かっているからです。

私たちの目的は何なのか。

私たちがしていることと、日本全体にどんなインパクトをもたらすことができるのかについて改めて考えることで、生徒の学びと将来の間につながりが見えてくるのです。

また、私たちはアメリカンスクールやブリティッシュスクールなど、根底に特定の国のアイデンティティや文化があるスクールではなく、真の’インターナショナルスクール’です。

私たちはただ単に英語で学ぶことが国際的な教育とは考えていません。英語を学ぶことと国際的な教育とは関係がありません。

私たちはこの2つの境界線が曖昧にならないように気をつけています。

私たちの国際的な教育を受けた子どもたちが、さまざまな視点から効果的に問題を解決できるようにするためです。

私たちの生徒は、世界には様々な視点があり、それに伴って色々な出来事や問題が起こることを理解できます。

日本はこのグローバル社会の中にある一つの国であり、文化です。生徒たちは自分たちの文化について理解しなければなりません。

そして、それは彼らにとってどういうことなのか、日本文化の何がいいのか、何をもっと改善する必要があるのか、そしてそれを阻害しているものは何なのか、考える必要があります。

私はよく先生たちやスタッフに、「生徒たちが学校を卒業し、自分の仕事をするとき、自分が下す決断に責任があることを理解できるような教育が必要だ」と話しています。

アオバはグローバルに活躍できる人材を育成する機関なのです。

文京学院のキャンパスを選んだ理由

現実的な理由として、アオバは年々生徒が増え、光が丘キャンパスのスペースが無くなってしまったためです。

新しいキャンパスを約5年に渡って探しました。そのたびに物事がうまく運ばないことを実感しました。

私たちが文京学院に出会った時、文京学院のスタッフはオープンマインドで、将来を見据えていました。私たちは施設だけではなく、教育理念や哲学的にも一致したのです。それが、私たちにとってはロケーションを決める上でとても重要でした。

施設はご覧の通り、伝統的な学校で四角い建物でしたが、十分な可能性を持っていました。

そして、この文京区というロケーションも最高でした。芸術、文学、学問、そういったものに価値を見出す場所です。日本を代表する東京大学もあり、文教エリアなので東京の文化的な側面とかなり強い関係があると思います。

そして、この辺りには他にあまりインターナショナルスクールがなく、アクセスが良いことも魅力的でした。

今は生徒たちがダンスクラブでコラボレーションしているようですが、今後、スクールイベントや施設、教育連携も図っていけたらと考えています。

編集部まとめ

アオバと文京学院大学女子中学校高等学校は、両校にとって有益な教育面でのコラボレーションの準備を進めています。両校はグローバルな才能と国際感覚のある人材を育成するという使命と目的を共有しているので、両校の学校教育がより豊かなものになる予感がしました。

そして、アオバの駒込キャンパスは、施設の先進性だけではなく、グローバルリーダーシップ能力、起業家精神、革新的なマインドセットの開発に重点を置き、教育方針やカリキュラム面でもどこよりも先進的な取り組みを行う高等教育機関だと感じました。

今後、アオバが文京学院とどのようなコラボレーションを行い、生徒たちに他に類を見ない教育を提供していくか、とても期待が高まります。編集部では引き続き、スクールの動向に注視したいと思います。

アクセス

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