早稲田の学生がインターナショナルスクールを見学して気付いた5つのこと

インターナショナルスクールとは日本に居ながら英語圏と同様な教育の質、スピードで生活を送ることができる学校のことです。

編集部:注記 英語圏以外のインターナショナルスクールもあります。

高校卒業と同等とみなされ、大学に志願することもできる学校がほとんどです。欧米などの英語圏に併せて新年度は秋です。

皆さんはご存じでしたか?

私は、今回この仕事を受けて初めて知りました。

今回、三鷹駅からバスで15分程度の所にある、ムサシインターナショナルスクールトウキョウにお邪魔しました。

ムサシインターナショナルスクールトウキョウの公式ホームページより引用。

到着してまず目に入るのはkinderのクラス。

筆者が訪問した時はお昼時でしたが、休み時間には子供達が元気に遊ぶ姿が見られます。その様子は日本の幼稚園と変わりありません。

しかしそこで話されているのは英語。日本人の幼児がスラスラと英語を話す姿が新鮮でした。
ここから校舎の中で筆者が見学して感じた、日本の小中高と異なる点を紹介していきます。

1.コミュニケーションが活発になる空間

初めに気づいたことは、複数の学年が明確に区分けされていないことです。

編集部:注記 現在、写真のように、部分的に教室ごとに仕切りが設置されています。

日本の公立校は、教室が仕切られて閉鎖的な空間の中で学びます。公立小中では他クラスへ入ることが禁止されている場合もあり、なかなか交流が生まれにくいです。

しかしインターでは極力壁を少なくし、同級生同士、上級生と下級生の交流が生まれるため、コミュニケーションを取りやすくなっています。

また、閉塞感がなく伸び伸び学べる環境でもあります。遊び盛りの子供のために、スペースを広々使うことも可能にしているのです。

実際に筆者が訪問した時は、音楽に合わせて歌ったり、引いたお題(英単語が書いてある)に対してお絵描きをして速さを競うゲームをしたりしていました。これは英会話学校での学習に近いかもしれません。

いわゆる勉強というような堅苦しい雰囲気ではなく、楽しみながら英語を学ぶことができます。

中等部のクラスも同じような様子でした。

年に3つのグローバルなテーマについてグループで発表する授業を見学しましたが、先生を囲んで自らの意見を発表する姿が見られ、知識を詰め込むのではなく能動的に学ぶカリキュラムとなっていました。

2.とにかく本が多い

筆者が見学したのはお昼時でしたが、下画像を見て貰えばわかる様に、机の上や本棚には大量の本が並んでいます。これらは全て洋書です。絵本から一般書まで幅広く揃えられているため、学年が上がっても本を読み続けられる配慮がなされています。 

写真提供:筆者

ここで読者の方々に考えて頂きたいのは「子供の頃から何冊英語の本(教科書や入試問題除く)を読んできたのか」ということです。

写真提供:筆者

おそらく、片手で数えられる人がほとんどではないかと思います(憶測ですが)

日本人が学校で行う英語学習といえば、教科書の限られた分量から体型的に整理された文法と単語を学ぶというものがもっぱらです。

しかし日本語学習について考えてみると、日本語で会話をし、ほぼ全ての教科が日本語で行われ、学級文庫や図書館にも大量の本が揃っています。

また、町中にも日本語があふれています。つまり、日本語体験が充実しているため、自然に日本語を習得できるのです。

日本人が英語を身につけられない一因は、英語体験の圧倒的な少なさにあると筆者は考えます。

そこで、英語に囲まれることのない日本で英語体験を補うために、大量の本を置いているのではないでしょうか。そうすることで、英語の活字に触れる読書体験を補うことができます。自然と英語に触れられる環境を作っているのです。

また、大量の英語に触れる環境を「幼少期」に用意することにも意味があるのではないでしょうか。

何故なら、思考力がついた状態で日本語と英語の語彙数に差があると、英語で上手く自分の考えを表現できないことにストレスを感じるからです。

実際に、筆者も早稲田大学で英語のみを使う授業を取っていますが、生徒の中には授業内で日本語を使ってしまう人がいます。かく言う私も、「これ日本語ならうまく説明できるけどなあ」と感じることがあります。しかし幼少期のうちは純粋なのでそんなズルをしようと思うことが少ないです笑(これも憶測ですが)

また、日本語と英語での思考力に差がないので、会話の程度はどちらの言語も変わりません。よってわざわざ日本語をメリットがないのです。周りの大人も子供もみな英語を話しているため、自然と英語を使う環境が構築されるのです。

3.英語教育の進度がとにかく早い

海外と同様の教育を行うので当然のことのように思われますが、筆者が想像していたよりもずっと進度で速いで進んでいました。

職員の方に伺ったところ、kinder(2-4)で小学生のやるような計算や読書などで基礎固めをし、11歳段階では日本の高卒程度の英文を読みこなせる様になるそうです!

日本人が大学受験で必要とされる程度の英語力を11歳で獲得してしまうのですから、とてつもなく進度が早いですよね。

筆者は小学生のうちから公文式に通っていたため、日本人の中では英語はある程度できると思っていた(3で英検2=高卒程度)のですが、それよりも4年も早くカリキュラムが終了しているのですから、驚きました。

しかも、日本人が英語を習得する上で最も苦手なスピーキングは、幼少期からの教育によってネイティブ並みに鍛えられているのですから、英語力の差は歴然です。

ただし、英語だけで授業をするのではなく、日本語での授業も行われるそうです。

また、季節の行事は日本文化と外国文化どちらも行うことで、文化に対する多様性を養っています。画像は筆者が訪問した際の七夕の様子です。

写真提供:筆者

これほど英語を身につけやすい環境にあるのだから、生徒数が増えてしまって教育が行き届かないのではないかと心配する読者の方もいるかもしれません。

しかし、下表はkinderクラスと保育園の先生と幼児割合を比較した表です。ちなみに幼稚園は1学級35人以下が原則となっています。

保育園

幼児:保育士 ムサシインター

幼児:先生

1-2歳児

6:1 2歳児 6:1

3歳児

20:1

3歳児

10:1

4-5歳児 30:1 4歳児

12:1

(保育士配置人数:参考 https://www.nhk.or.jp/sukusuku/p2017/698.html)

表から、インターの方が先生一人に対して生徒一人の人数が少ないため、手厚い教育を受けられるとわかります。少人数教育もインターの魅力の一つかもしれません。

インターのデメリット

1.学校の規模が小さい

インターは私立校であり、世間の認知度も低く規模は小さいものが多いです。よって、公立校よりも出会う人の数が少なくなってしまうことで、人間関係の幅が狭くなってしまう恐れがあります。

また、私立であるため学費も高いです。
年間で100万円以上費用が掛かります。
しかし、少人数であり土地の確保も難しいため、公立校のような大きい運動場やプールはありません。

kinderクラスは、写真の様な小さい校庭か屋上で遊んでおり、high schoolのクラスは地域の体育館を借りて運動している、と聞きました。気軽に運動する空間が取りづらいのはデメリットかもしれません。

2.英語以外の勉強は大丈夫?

インターは英語力を鍛えることに関しては、公立校とは比べ物にならないほど優れています。しかし、日本の大学に進学するのであれば、英語だけを勉強するのでは足りません。

インターでも公立校で使われる日本語テキストを用いて日本語の授業をするそうですが、日本人が公立校で受ける授業数よりは少ないです。よって、家庭で日本語学習のサポートを行う必要があり、子供の負担は増えてしまいます。

また、社会科目や理科科目も英語で学習することになるため、日本語の試験を受けるのであればかなりの勉強量が追加で必要になるのではないかと思います。

インターでの授業コマ数もかなり多いですから、子供が勉強嫌いだと苦労するかもしれません。
下画像はインター内でとった時間割の写真です。編集部注記:撮影時の時間割りです。

早稲田の学生が初めてインターナショナルスクールを見た後に

訪問して率直な感想は、羨ましいというものでした。

筆者が通っていた公文式は、決められたテキストを日本人に教わり、文法と単語を身に着けるというものでした。ただ、これでは学校教育の先取りにすぎません。

しかし、インターナショナルスクールでは実践的な英語を学ぶことができ、日本人にありがちな、英会話が苦手という悩みを幼少期のうちに解消することができます。

筆者自身、英会話が苦手であり、流暢に英語を話せたらどんなに良いかと考えることもあります。インターは日本にいながら英語を身に着けるには非常に有効な手段です。

公立校には公立校の、インターにはインターの良さがありますが、インターに通うメリットは、公立校に通うよりはるかに大きいです。

グローバル社会といわれ、英語を話せることが世界で活躍するための条件になりつつあります。

しかし日本の英語レベルは、EF EPI 英語能力指数では100カ国中55位。

日本人が学校で教わる英語は世界で通用していないのです。

インターは日本にいながら充実した英語体験を受けられ、話せるようになる貴重な環境ですから、お子さんの入学を検討する価値は大いにあると思います。

著者:藤田航陽
写真:藤田航陽
編集:eduJUMP!編集部

参考文献

https://www.nhk.or.jp/sukusuku/p2017/698.html

https://englishhub.jp/news/2020-ef-epi-result-html.html

https://mist.school/jp/

eduJUMP! 編集部
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