国際バカロレアとは?〜インターナショナルスクール術

国際バカロレアとは?

突然ですが、「国際バカロレア」と言う言葉を知っていますか?

多様性ある社会をスクールの中でも学んでいくことで、社会でより活躍しやすい未来が待っています。

馴染みのない言葉かもしれませんが、世界では大学入学資格としてほぼすべての大学で受験資格を与えられています。
世界標準のカリキュラムとも呼ばれています。

日本は、カリキュラムを文部科学省が作成しており、その手法などは「学習指導要領」と呼ばれています。
そんな日本に新たなカリキュラムとして「国際バカロレア」が導入されました。
国際バカロレアのカリキュラムやどのような人材を育てようとしているのか、をお伝えします。

国際バカロレアとは?

国際バカロレアとは、1968年に設立したスイスを拠点とする非営利団体を指します。
英語で書くと International Baccalaureate のため、これから先は、頭文字の「IB」を略称として使っていきます。

IBの目的は、外交官や国際企業の子女など海外を移動しながら教育を受ける生徒のために、世界のどこの大学にも通用する入学資格(ディプロマ)と教育プログラムを構築することでした。

国際バカロレア機構の本部は、スイスにあります。

その目的を達成するために、インターナショナルスクールの教員が中心となってカリキュラムを開発していきました。

2020年12月現在、世界140以上の国・地域、5,119校ににそのプログラムが導入されています。

国際バカロレアは世界的にさらに普及しています。

IBの4つのプログラム

IBでは現在以下の4つのプログラムがあります。

対象年齢 教育課程 目的
3-12歳 PYP (Primary Years Programme) 精神と身体の両方の発達を重視。使用言語は何語でもよい。
11-16歳 MYP (Middle Years Programme) 使用言語不問。学習期間は5年だがより短い期間も可。
16-19歳 DP (Diploma Programme) 公式使用言語は英語、仏語、スペイン語。IBからカリキュラムが提供。学習期間は2年。
16-19歳 IBCC 主に就職や専門学校進学を目指す生徒のために社会に出て役立つスキルを習得させるもの
国際バカロレア機構は、4つのプログラムを提供しています。IBCCは、職業訓練のためのプログラムで、世界ではPYP MYP,DPが中心になり普及しています。

IBが4つのプログラムで何をどのように提供をしたいのでしょうか・
実は、そこにIB教育の特徴が見えてきます。

キーワードは、「全人教育」と「探究型学習」の2つです。

全人教育

「全人教育」どんな教育だろう?と感じませんか?
IB機構は、公式ガイドブックで「DP 原則から実践へ」で次のように書いています。


全人的教育においては生徒が各教科の知識や国際的な視点を身につけることに加え、社会に望ましい貢献をするためのスキル・価値観、そして行動する意思を身につけることの重要性に言及しています。
そしてコミュニティにかかわる責任ある市民となること、人生体験を豊かにしえる芸術や娯楽、スポーツに触れることも、全人的な教育を完全にするうえで重視しています。

出典:国歳バカロレア機構HPより

理念なので、IBの哲学が含まれているので難解なのでわかりやすくしましょう。

つまり地球市民として、幅広い視野と豊かな人間性を有する人物を育成するカリキュラムということです。
これは次の探究型学習とリンクしています。

探究型学習

探究型学習という言葉もあまりなじみがないですね。
英語では“Inquiry-Based Learning”と表記します。

日本でなじみのある記憶中心の学習の対極にある学習です。
記憶中心学習においては、その評価基準は対象となる物や事について授業で教わったことを「どれだけ記憶に留めているか」で重要です。
試験も教えたことを生徒が暗記して、先生が教えた内容をどのくらいの復元できるか?で得点が決まります。
すなわち、暗記の復元率の高さが問われました。

探究学習は、少人数の方が学びやすいのも特徴です。

辞書のような情報をいかに暗記して、披露するか、が知性とされた19・20世紀と私たちが住む今は、全く異なります。
わからないことがあると「検索で調べる」ことが容易です。

すなわち大量の情報を「どれだけ知っているか」は、もはや以前ほど重要ではありません。
探究型学習においては、大量の知識を記憶することよりも、好奇心をもち、ある事象を深く探究することによって、そこで得た概念や知識が実社会で活用可能となる、という考えに基づいています。

IBの公式ガイドの日本語版「国際バカロレア(IB)の教育とは?」にも記載があるように、探究→行動→振り返りのサイクルを通じ、学習者が独りまたは協働で学ぶ形が基本となっています。

まずチャレンジに満ちた課題が提示され、それを探求し、教え合ったり発表したりという行動をします。
その後、どのような学びがあったのか、今後のために足りない点は何かなど、自ら批判的な振り返りを行うというプロセスを繰り返します。

この過程で教師の役割としては、必要な知識の伝達というティーチングに加え、フィードバックや支援が重要となります。
すなわち板書で「ここ覚えなさい。試験に出ます」ではないということですね。

私たち多くの保護者が学校生活で経験した、暗記によって得た表面的な事実は、「短期記憶」として使う必要がなければデータが脳内で消し去られてしまいます。



教養として必要ですが、実社会で必要になることは、少ないのが現実ではないでしょうか。
一方で学習者の意欲に基づいて探究して学んだものは、残り続けます。

探究した学びが後々まで残るという考え自体はIBが新たない広めたわけではありません。
教育学的には、構成主義という古い概念によって私たちは教わってきたのです。

探究型は、IBにおいて学習者の興味に基づくものだけを学ばせるわけではありません。
生徒が自分がしたいという探究だけに委ねるのではありません。

ある範囲が決まった探究手法に基づき、先生があらかじめ学習内容や探究のプロセスを設計した上で、先生からの問いかけを切り口にして、生徒が探究を開始し、考え、議論させる形をとる場合もあります。

生徒が身に着けるべき体系と教育目標が存在するため「探究や議論に時間を使うのは分かるが基礎学力がつかないのでは」、という批判もありますが、探究学習のカリキュラムの構成と内容を理解することで、基礎学力が身に付くようになることを保護者も知っていく事になるでしょう。

まとめ

国際バカロレアの詳細については、こちらでご説明しています。

2022年に200校?国際バカロレアを聞いたことはありますか?

日本語と英語の二つの言語で学べる「日本語DP」

探究的で世界標準の学びの国際バカロレアのDP

ぜひ、参考にしてくださいね。

eduJUMP! 編集部
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