【連載4】ドイツ母子留学 日本の公立からドイツの小学校へ挑戦!

【連載4】ドイツ母子留学 日本の公立からドイツの小学校へ挑戦!


連載各回目は、こちらをご覧ください。
1.コロナで閉ざされたドイツへの道はこちらをご覧ください
2.なぜ「This is ちぎれてる~。」がバイリンガルの通過点なのか?
3.コロナが直撃したドイツへの道
4.最強のトリリンガルとは?
5.第2外国語としてドイツ語をスタート


我が家は、コロナの影響でドイツへの親子留学が延期になりました。
収束に時間がかかりそうだったので、娘は公立小学校から4年生で国内のインターナショナルスクール(以下、インター)に転校しました。

以降、娘の学校生活は、バイリンガルは普通になりました。
さらに三言語のトリリンガルも全く珍しくない環境に変わりました。

国内のインターでは、小学校低学年であれば英語があまり出来なくても受け入れてくれる学校もあります。

しかし、4年生になると難しくなってきます。

私自身、インターに問い合わせをしましたが「英語での授業内容が理解出来なくて、お子さん本人が苦労します」という理由で、断られました。

英語のサポート体制がどの程度整っているのか、学校によって対応が分かれるようです。

現在娘が通っているインターでは、我が家の状況を考慮頂き、英語がほとんど出来ないことを承知の上で、受け入れてくれました。

ヨーロッパ系のインターナショナルスクール

ヨーロッパ系のインターのためヨーロッパから親の転勤等で編入してくる生徒もいます。

例えば、フランス語は出来るけど英語は出来ないなど、日本人以外でも英語の出来ない生徒が編入してくることがあります。

ほとんどの生徒は1年前後で、英語による授業を理解できるまで言語力が成長します。

英語ができない生徒を、先生も生徒もクラスで受け止め、気しない雰囲気があります。

最強のトリリンガルとは?

インターには、日本で生まれたり、小さい頃から長期滞在している外国籍の生徒もいます。
そのような生徒は、母国語に加え日本語もある程度出来ます。

学校では英語で授業を受けるため、母国語・日本語・英語のトリリンガルになります。
実際に、中国語・日本語・英語が出来る生徒も多く、トリリンガルの組み合わせとして最強ではないかと考えています。

娘のクラスメート、先生も含め基本的にバイリンガルよりトリリンガルです。

インターに編入してから、日本語しか出来ないのは自分くらいだと言うようになりました。

日本では、日本語しか出来ない人の方が多く、トリリンガルな同級生、先生に囲まれる環境では、だんだんと感覚が麻痺してきます。

子どもに「英語はすぐに出来るようになるよ。そうしたらバイリンガルになるだよ、いいじゃない。」と言ってきました。

インターに編入して半年程たつと、授業の内容はだいたい分かるようになってきました。

入学時は、3歳児が読むような簡単すぎる本を借りてきて心配させた事がありますが、それが嘘のようです。

今では、少しずつ長い文章の本を借りてくるようになりました。
それに合わせて、宿題のレベルも急に上がりました。毎週のスペリングテストも、娘だけ10単語だったのが、他のクラスメートと同じ20単語に増えました。

娘にとって1番難しいのは話す事ですが、簡単な内容であれば、言いたい事を伝える事が出来るようになりました。

何とかコミュニケーションは取れているようで、休み時間や放課後にインターの友達と遊んでいて、「何を言っているかよく分からなくても、雰囲気で読み取っている。」と言っていました。

私は、その感覚が大切だと思うのです。

第二外国語としてのドイツ語

第二外国語として週に2時間ドイツ語を学ぶ授業があります。

通常は、英語がある程度出来るようになってから第二外国語を学びます。

第二外国語は、レベルに合わせて3年生か4年生からの習得することが多いそうです。
我が家の場合は、ドイツに行く可能性もあるので、娘は英語と同時にドイツ語の授業も受ける事になりました。

これにはクラスメートも驚いたようです。

この年齢の子どもが毎日英語環境にいれば、1年くらいである程度は英語が出来ると考えていましたが、同時にドイツ語もやって大丈夫だろうかと様子を見ていました。

難しいようなら、英語に慣れてからドイツ語を学ぶのも良いと考えていました。

しかし、娘はドイツ語が気に入ったらしく、ドイツ語のテストでは英語ペラペラの生徒たちの中で、毎回上位の点数を取ってきます。

インターに転校して5ヶ月後にもらったスクールレポートでも、英語の評価は微妙でしたが、ドイツ語は高評価でした。

ドイツ語、英語のトリリンガルへ

私は、ヨーロッパからの輸入が多かったので輸入会社で働いていました。
その時にイタリア語やフランス語が出来る同僚がいました。

イタリア語やフランス語が出来る人は、英語もある程度できます。
英語とフランス語・イタリア語・ドイツ語は、同じラテン語から派生していると考えています。

娘も「ドイツ語は、英語と似ているから覚えやすい。」と言っています。

引き続き、娘の英語とドイツ語の状況も見守っていきたいと思います。

羽木 桂子
羽木 桂子https://bluebooby.net/
旅行会社、輸入会社勤務を経て、フリーランスへ。旅行や出張で訪れた国は30カ国を越える。娘とのドイツ親子留学が新型コロナの影響で中止となり、娘は公立小学校からインターナショナルスクール(国際バカロレア認定校)へ転校。英語圏への留学も検討中。国際教育系・海外大学の紹介記事等を執筆し、自身のブログでも発信している。日本語学科卒で日本語教員養成講座を修了。

関連記事