インターナショナルスクールがノーベル平和賞候補に!
ノルウェー国会議員、アルフレッド・ビヨルロ氏がノーベル平和賞に世界的なインターナショナルスクールグループUWC(United World Colleges)を推薦したことを公表しました。
UWCの本部も下記のようにツイートしました。
Exciting news! #UWC has been nominated for a Nobel Peace Prize by Alfred Bjørlo! Although we have a long way to go until the winner is announced, we are proud to be recognised for our work in promoting peace through education since 1962.@NobelPrize https://t.co/3XWmbhTInl
— UWC International (@UWCint) January 31, 2022
UWCは、「1962年以来、教育を通じて平和を推進する取り組みが認められたことを誇りに思います」とツイートしました。
UWCがノーベル平和賞に推薦された理由
ビヨルロ氏は、UWCをノーベル平和賞に推薦した理由をUWCの公式ページで2022年1月31日付けで下記のように述べています。
▽ビヨルロ氏の公式インスタグラムより引用。
この投稿をInstagramで見る
世界中の若者が出会い、共に生活し、教育を受けられるようにすることは、平和と世界をより良い場所にするために私たちができる最も重要なことの一つです。
本日、私はユナイテッド・ワールド・カレッジを2022年のノーベル平和賞の候補に推薦します。
教育を通して平和を創造し、国境を越えて人々をつなげるというUWCの理念は、アルフレッド・ノーベルの精神に完全に合致しています。
特に、世界の多くの地域で国や人々の間の紛争が増加している現在、UWCはノーベル平和賞の候補として最適だと思います。
ノーベル平和賞の選考とは?
候補者の推薦方法は、ノーベル財団の規約で定められています。推薦が有効であるためには、1月31日までに提出されます。
アルフレッド・ビヨルロ氏が1月31日に公表したタイミングは、ノーベル財団の推薦締切日でした。
ノーベル平和賞の選考はノルウェーの国会が指名する5人の委員と選考を取り仕切る1人の書記で構成されているノルウェー・ノーベル委員会が行います。
アルフレッド・ビヨルロ氏は、ノルウェーの国会議員であり、5人の選考委員の1人であれば受賞の可能性が高まったと言えます。
しかし、ノーベル平和賞は、50年を経過するまでは、推薦者、被推薦者の名前を公表しません。
現段階では、アルフレッド・ビヨルロ氏が選考委員であるか、また推薦者であるかは、ノーベル財団から公表はされていません。
参考:ノーベル平和賞の候補について
https://www.nobelpeaceprize.org/nobel-peace-prize/nomination/
▽ UWCの公式Youtubeより引用。
UWC加盟校は、世界で18校があり、日本では長野県のUWC ISAK Japanが加盟校です。
▽UWC ISAK Japanは、本報道を受け次のようにインスタグラムに投稿しました。
この投稿をInstagramで見る
教育を通じて平和を推進する私たちの活動がこのように評価されたことに、とても感謝しています。
受賞者の発表までにはまだ長い道のりがありますが、これはUWC運動がこの世界に変化をもたらしてきた約60年間を振り返る良い機会です。(編集部訳)
同校は、ウクライナの情勢を受け下記のようにインスタグラムに投稿しまし。
この投稿をInstagramで見る
教育を平和の力とする世界の動きの中で、私たちの使命と活動は、ウクライナのような危機が発生したときに、はっきりとしました。
何十年もの間、ロシアとウクライナの学生は、UWCのキャンパスで、この地域や世界中から集まった他の学生たちとともに生活し、学んできました。
両国にはUWCの大規模な卒業生コミュニティがあり、また献身的なボランティア、寄付者、パートナーもいます。
私たちは、そのような方々のすべてが、これからも隔たりを越えて対話を続けると信じています。
彼らは私たちに、対話と理解を求めることの重要性を思い出させてくれます。
私たちは彼らのことを思い、彼らの安全が守られることを強く願っています。
ネルソン・マンデラ元UWC学長の言葉を借りれば、
「生まれながらにして肌の色や出身や宗教を理由に他人を憎む人は誰もいない。
憎しみは後から学ぶものであり、もし憎しみを学ぶことができるなら、愛することも教えられるはずだ。
愛はその反対の感情よりも、人間の心にとって自然になじむものだから」
翻訳編集部、翻訳文引用:CNN ネルソン・マンデラ氏が残した名言 より該当部分引用。
https://www.cnn.co.jp/world/35041033.html
ノーベル平和賞に推薦された理由は、UWCグループの次期戦略でも明言されています。
教育の力によって、より平和で持続可能な未来を創り出すこと、その過程におけるUWCのインパクトを高めること。
この目的によって、UWCの視野はさらに広がりました。
UWCは、これまでのように生徒たちに変革的な教育を提供するだけでなく、
世界の平和と持続可能な社会に向けた価値観と多様性にもとづく教育を広げるべく、
世界の「声」になることです。
引用:UWC ISAK Japan 公式ホームページ「UWCの次期戦略」より引用。
https://uwcisak.jp/jp/about-us/the-uwc-movement/
UWCの平和と持続可能な社会に向けた価値観と多様性に基づく教育。
第二次世界大戦の反省から教育を考えてきたUWCが世界で広げた理念です。
平和への理念は、世紀を越え、教育現場として、世界に拡大しています。
UWCの理念とノーベル平和賞。受賞が決まるのは例年10月。
編集部は引き続き見守っていきます。