気になるインターナショナルスクールの内情をチェック!
インターナショナルスクール(以下、インター)に興味はあっても、その実際の学校の日々や生徒たちのリアルな様子は見えてこないという人も多いのではないでしょうか。
学校は、どんな時間割?どんなランチを食べているの?宿題は多いの?どんな子が通っているの?
そんな素朴でリアルな、しかし子どもを通わせるにはとっても大事な疑問に、インターに通わせる保護者やスタッフなど、実際に関わる人達が回答するコーナーです。カフェ気分でお寄りください。
「宿題が好き!」な生徒たち
さて、前半に引き続きAoba-Japan International School(以下、Aoba)で今度は生徒たちに宿題をどう取り組んでいるか聞いてみました。
<生徒:G1>
G1のHarukaさんは、「宿題はきらいじゃないけど、めんどくさいと思うこともある」とはにかみながら話してくれました。
「毎日絵本を読んだら、本の題名と本を書いた人の名前を紙に書くの。あとは、算数のアプリで足し算とかを2回ずつやっています」
G1では1日の家庭学習の目安は、20分。きちんとそれをこなしている様子が伝わってきました。まだまだ読む本は薄いものですが、毎日読むことでフォニックスや文章にも慣れていくことができます。
<生徒:G2>
G2で答えてくれたのは、ShakedさんとReyくん。G2の家庭学習目安は、1日25分。
「普段の宿題は、算数とリーディングとライティング。iPadも使えるし、一人で取り組んでるよ」とShakedさん。
「宿題は、勉強になるから好きなんだ」とReyくん。
いままでに特に好きだった宿題を聞いてみると、やはりサム先生が教えてくれたコンセプト型が印象深かった様子。
「”Put something in the bag”といって、家から何か見つけて袋に入れてくるんだ。そして、中身は内緒のままバスケットに集めて、ランダムに配るの。そして、自分のところに来たバッグを開けて、それが何だったか発表し合うんだよ。僕は、プラモデルのレーシングカーを入れたんだ」(Reyくん)
「私は”Build something 3D”。立方体や円錐などを習った時に、そういう立体の形を組み合わせて3Dのものを作らなきゃいけなかったの。組み合わせて作るのがすごく楽しかった!」(Shakedさん)
学ぶことが楽しいと話す2人は、自分たちの宿題がもし終わらなかったら先生と別の方法や良いやり方を相談するということもきちんと話してくれました。
30通り以上から選べるスペリング練習
<生徒:G3>
G3ともなると宿題も自分でしっかり把握して、習い事などの忙しいスケジュールの中でもしっかりこなしている生徒が多い様子。話を聞かせてくれたKayaさんは、放課後に公文やテコンドー、ピアノや中国語も習い、学校のアクティビティ(クラブ活動)にも参加しているアクティブさ。
前出のサム先生が言っていた宿題以外にも、日本語の漢字練習の宿題なども出るものもこなしていても「1日20~30分で終わるの」と話してくれました。
「宿題は嫌だと思ったことはないです。スペリングの練習をするときでも、ただ書くのではなくて何種類もある選択肢からやり方を自分で選べるから。例えば、ペンの色を毎行変えるとか、その言葉を入れて質問を考えるとか、クロスワードを作るとか、好きなものを選べばいいから楽しい!
ライティングもテーマによって、最初にマインドマップを書いて、ライティングをして、編集して、そして本番を書いて提出という流れがあるから分かりやすい」
宿題は、それぞれのインターナショナルスクール、学年、先生によっても異なりますが、Aobaの取材から具体的な内容がが伝わってきました。
「宿題が楽しい」、「宿題は自分からやる」、という子ばかりだった今回の取材。
内容を聞いても、ただ反復で問題を解いたり漢字を書くのではなく、子どもたちが面白く取り組めるような工夫がいっぱいでした。
取材協力:Aoba-Japan International School
https://www.japaninternationalschool.com/ja/
著者・撮影:岩辺みどり
一橋大学社会学研究科地球社会専攻修士課程修了。日経系列の出版社で雑誌編集記者とし て経験を積んだ後、退社し、独立。学生時代にオーストラリア、アメリカ、イギリスなど に留学し、20カ国以上を旅する。多様性のある社会をテーマに、ビジネスからライフスタ イル、教育まで幅広く取材、執筆する。二児の母。