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1. 世界中で増えるボーディングスクールのすべて

21世紀 ボーディングスクール ルネッサンス

これまでボーディングスクールは英国、アメリカ、スイスの3カ国が主流で「規則、礼儀、自立心」を育み、大学進学及び人脈作りが重視されてきました

しかし、20世紀に入りグローバル化と新興国の教育ニーズが高まり、21世紀に世界でボーディングスクールが増えてきました。

そこでボーディングスクールの進化について「ボーディングスクール ルネッサンス」として連載します。

ボーディングスクールの歴史を紐解くと次の4つの段階があります。

  • 16世紀からの英国のボーディングスクール
  • 18世紀からのアメリカのボーディングスクール
  • 19世紀からのスイスのボーディングスクール
  • 21世紀のアジアのボーディングスクール

世界平和の願いを10代へ

ボーディングスクールの歴史を遡ると16世紀から20世紀まで、世界の大国は、英国からアメリカに変わり、同時に世界大戦を2度挟みました。

ボーディングスクールは、「規則、礼儀、自立心」からよりグローバルな視点でどのような人材を輩出すべきか、を内省とともに進めます。

戦争の反省から一つのボーディングスクールグループが誕生します。

それが、UWCグループです。
UWCの公式ホームページでは、UWCについて次のように記しています。

UWC (United World Colleges) is a global education movement that makes education a force to unite people, nations and cultures for peace and a sustainable future.     

編集部訳:UWC(United World Colleges)は、平和と持続可能な未来のために、教育を人々、国、文化を結びつける力にする世界的な教育運動です。*1

今日、大学より前の高校生の年齢で、多様な文化を体験し、理解することが、中長期的な平和に繋がる人材教育と考えられています。

21世紀のボーディングスクール

ボーディングスクールは、21世紀に入り、生徒の多様性がさらに増えています。
新興国だったブラジル、ロシア、インド、中国などが大国となり、ITとグローバル展開で多くの富裕層を生み出しました。

学歴主義と核家族化が進み、教育をプロに任せるアウトソーシング化が21世紀型ボーディングスクールの特徴です。

従来の「規則、礼儀、自立心」を重視する学校から「規則、礼儀、自立心+名門大学への受験指導+自然・教養+リーダーシップ」と提供するサービスが幅広くなりました。

それに伴い、学費も高騰しました。

編集部の調べでは、上記のように英国では、年間600万円前後、アメリカでは700万円前後、スイスは物価も高く800万円から1200万円前後と高止まりしています。

世界トップ大学を目指せ

21世紀型のボーディングスクールは、生徒の分母が先進国の子弟だけではなく、新興国の富裕層まで幅が広がっています。

そのため、中国、インドなど学歴主義の家庭は、在学中の成績とボーディングスクールに名門大学の合格を求めます。

世界の大学志願は、下記の4つが中心です。
ボーディングスクールも下記の4つの進学対策を準備します。

国際バカロレア系(IB-DP)、ケンブリッジ国際系(Aレベル、ASレベル)、アメリカ系(SAT,AP,ACT)フランス系(バカロレア)で高い得点を望みます。

ボーディングスクールから、海外の名門大学への進学はもちろん、その後の人生設計も大学院まで備えて国際的に高いスキルとキャリアパスを設計できるようにしています。

日本の全寮制

日本における昭和における全寮制は、全体主義、根性論、画一性が中心の大量教育でした。
特に根性論はメディアを通して、恐怖や暴力で生徒を指導する教育機関としてイメージされました。

昭和において英国、アメリカ、スイスの全寮制教育とは全く異なる日本独自の全寮制教育のイメージが先行し、全寮制の良さを捉える機会が減りました。

平成に入り、海陽学園UWC ISAK Japanの全寮制の学校が起点となり、国際高等専門学校(ICT)と広がりを見せています。

21世紀に入り、IT化とグローバル化が進み、ボーディングスクールは新たな学びのプラットフォームとなりました。

グローバル人材を育てるための教養と、学び、没頭できる学術的な教育環境として全寮制が選ばれています。

2022年開設準備中の国際高等学校ハロウ安比校も最先端の施設と自然豊かなキャンパスで学べる仕組みを用意しています。

ボーディングスクールの校舎も、著名な建築家が携わり、ホテルの空間作り、リラックスできる雰囲気とオープンスペースを生み出しています。

コミニケーションの量と質を高め、多様な学生が対話形式で学べる教育機関になっています。

連載:21世紀 ボーディングスクール ルネッサンス

今後の連載予定です。

  1. 世界中で増えるボーディングスクールのすべて(本ページ)
  2. 英国のボーディングスクール
  3. アメリカのボーディングスクール
  4. スイスのボーディングスクール
  5. アジアのボーディングスクール
  6. 日本のボーディングスクール

出典:*1 UWC What is UWC?  https://www.uwc.org/about

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