来春開校、インフィニティ国際学院初等部・中等部
その魅力に迫るVo.1
2022年4月、インフィニティ国際学院初等部・中等部が誕生します。
高校生が世界中を旅しフィールドワークで学ぶインフィニティ国際学院と“日本の心と英語の力”をコンセプトに幼保一体型インターナショナルスクールを運営するキンダーキッズがタッグがタッグを組み、日本にこれまでなかった全く新しい学びを実現する小・中学生対象のオルタナティブスクールとして開校します。
まだ、謎に包まれているその全容。新しい時代の、新しい学び文化づくりを提唱とする教育ガラガラポンプロジェクト代表の福田崇さん(株式会社電通クリエイティブ・ディレクター)が、鋭くその魅力に迫ります。
(本記事は、下記のYoutube 2021年2月22日配信されたLive配信を原稿に編集したものです。一部、追加取材し、加筆しています。)
▽ こちらがLive配信の動画です。
登壇者:
インフィニティ国際学院学院長 大谷真樹 氏
キンダーキッズインターナショナルスクール代表 中山貴美子 氏
教育ガラガラポンProject代表 福田崇氏(株式会社電通クリエイティブ・ディレクター)
幼児教育+高等教育=初等部・中等部!?
一貫したグローバル教育の実現への強力タッグ
福田:インフィニティ国際学院の初等部・中等部を2022年4月から開校することをリリースされましたね。これにより、幼児から高校生までの一貫したグローバル教育が実現するということですが。まずは、それぞれのスクールの特徴を教えてください。
自分に合った人生を発見する学びに‐インフィニティ国際学院
大谷:インフィニティ国際学院は、2019年に開校した高校生世代を対象としたオルタナティブスクールです。
キャンパスを持たず、世界中を旅しながらフィールドワークやプロジェクト学習で、「社会に合わせた人生」から「自分にあった人生を発見」するための学びを提供しています。
▽ インフィニティ国際学院の高等部の活動。12分前後より再生
私自身、2012年から6年程、日本の大学で学長として学生たちと関わってきましたが、日本の大学生は、大学に入ることがゴールになってしまっているように思えました。
もっと、自分の人生の使い方やキャリアを考えてほしいのですが、そんなことを大学生に諭しても、もう遅いんですよね。
なので、高校生世代から、見聞を広げて自分の生き方を考えるべきだと思い、始めたのがこのインフィニティ国際学院です。
世界の動向や取り巻く環境がこれだけ目まぐるしく変わる中で、実は日本の教育だけが100年以上変わってないんですね。教育を変えなければ、日本は世界に取り残されてしまう。
そこで、従来型の公教育にはない新しい学びを提供し、世界と日本をつなぎ、10年後の世界を変えていく人材の育成をミッションにしています。
福田:具体的にはどんな学習をしているのでしょうか?
大谷:詳細は当学院のHPをご覧になってほしいのですが。まずは、校舎がないというのが一番の特徴です。
どこで学ぶのかというと、つまり、世界のどこかなんです。
例えば、各国の世界遺産を五感で感じることで得る国際教養、アフリカの急成長の影にある貧困問題を目の当たりにしたら何を考えるか、アジア経済の発展からみた日本の存在など、実際に見て、感じ、自ら考える。
そんな学習をしています。もちろん語学力がないと学びにつながりませんから、1年次はフィリピンで過ごし、英語力を高めます。
2年次からは、世界22カ国に出向く予定だったのですが、コロナの影響もあり、現在は、日本各地が舞台となっています。
日本の学校制度の中では、僕らはサポート校という位置づけとなり、学院生は、広域通信制高校にも在籍。通信制高校のリポートやスクーリングを通じ、日本の高校卒業資格が取れるように連携しています。
日本の心と英語の力-キンダーキッズインターナショナルスクール
中山:キンダーキッズインターナショナルスクールは、幼保一体型バイリンガル保育園として、2000年1月に東大阪で開校しました。
当時、2歳と1歳だった我が子を、どうにかしてバイリンガルに育てたいという想いで立ち上げ、現在は、国内外25施設を展開しています。コンセプトは、「日本に暮らす子供たちのためのインターナショナルスクール」。
バイリンガルだからと言って、思考や心まで外国人のような子に育てる必要はなく、日本と外国の両方の文化に触れ、日本式教育の良い所を取り入れ、「日本の心」を大事にしながら、しっかりと自分の意見を「英語」で伝える力を身に付ける教育を行っています。
これまでの英語・日本語教育に加え、昨年から、中国語教育も取り入れました。
子供たちの順応性の速さには驚かされますが、3年後、卒園する頃には、簡単な絵本が中国語で読めるようになることを目標に指導しています。
福田:幼児期に覚えた英語は、使わないと忘れてしまうとよく聞きますが。
中山:最近は、インターナショナルスクールの小学校に行かれる方も増えては来ましたが、日本人の方にとって、インターに進学するのってかなりハードルが高いです。
日本語はどうなるのか、中学受験はどうなるのか、高校までインターに進学した場合の卒業資格は?国内大学への進学?などなど。
一度、インターを選んでしまうと、今度は日本の学校に戻りにくいというのが現状。お子さんの進路で悩む保護者の方は、すごく多いのです。
ですが、日本の小・中学校に進学すると、せっかく身に付いた英語力は、あっという間に下がります。
当校では、主に卒園生を対象に小学生~高校生までを対象とした“グラッドクラブ”というクラスを運営。土曜日や放課後に質の高い英語学習のサポートをしています。
▽ 主に卒園生を対象に小学生~高校生までを対象とした“グラッドクラブ” 動画の20分前後から
ただ、週に1回だけ、数時間のプログラムでは、どうしても英会話レッスンから先の学習に繋げられないというのが課題です。
福田:日本のカルチャーをベースにしながらグローバルな教育を幼児期にあっていらっしゃる中山さんとそれを高校でやっている大谷さんが出会って、間を埋める小・中学生対象の教育を提供するというのは、必然だったんですね。
大谷:卒園後、小・中学生で、ガクーンと下がる英語力。
これを何とかしたい中山さんは、幼児教育の先を作りたかったし、私は、高校生の段階よりも、もっと基礎ベースから世界に目を向けた最新の学びを提供したい、という想いがあって。その想いがちょうど合致して、今回の提携に至りました。
そして、日本の義務教育の枠組みの中で、その想いを実現するために、オンラインでのホームスクーリング支援事業を展開するクラスジャパンさんと提携しました。
様々な理由から既存の学校に馴染めない生徒に対し、学習計画とアドバイスを実施し、さらに、在籍している学校とも連携することで、学校側が的確に評価できる仕組みを構築されています。
オルタナティブスクールとしては、義務教育修了の大切さを無視することはできないので、同社との提携で、義務教育修了までの学習がキチンと提供できるようになりました。
福田:なるほど3社の提携で、幼児~高校生まで一貫したオルタナティブグローバル教育が実現するのですね。
次回は、インフィニティ国際学院初等部・中等部の学習システムについて、話をお伺いします。