【中学受験】帰国子女アカデミーのチャールズ・カヌーセン代表が語る、帰国生入試合格の秘訣
今年も中学受験シーズンに入ってきました。昨今のトレンドとして、海外駐在員が増えたり、幼少期からの英語教育が増えたりした影響で、帰国生や国際生入試の注目が高まっています。今回は、帰国子女入試で圧倒的な合格実績を出している『帰国子女アカデミー』の代表、チャールズ・カヌーセン氏にお話を伺いました。
帰国子女アカデミー代表
チャールズ・カヌーセン氏
アメリカ、シアトル出身。帰国子女アカデミー(帰国生・バイリンガル生用英語塾)創立者及びCEO。
KAISインターナショナルスクールの創立者でもある。帰国子女アカデミー創立前は、渋谷教育学園渋谷、中央大学高等学校等で英語指導を行う。また、Welcome Home(帰国生を持つ家庭向け指南書)、短編小説やStranger than Fiction(大学向け英語教材)の著者でもある。プライベートではピアノと音楽制作を楽しむ。
スキルの上にスキルを積み上げていく、「トラック(Track)」と呼ばれる独自レッスン
-なぜ帰国子女アカデミーを始めたのですか?
私は過去に帰国子女と一緒に仕事をしたことがあります。その時に、彼らは英語力だけでなく、非常に興味深い人生を歩んできており、その結果として多文化的な視点を持っていることにいつも感心させられてきました。彼らの語学力や特別な視点を失いたくないと思い、この事業を始めました。
-帰国子女アカデミーでは、どのようなレッスンを提供していますか?
幼稚園生から高校生までの年齢の生徒を対象としたクラスがあります。入学試験や英検などの試験に向けて、読解力、作文力、面接力をつけることに特化しています。
その他には、英語圏の同年齢と同じかそれ以上の力をつけて、英語力を保持・向上をするクラスも提供しています。
-どのようにカリキュラムを作っているのでしょう?
私たちのレッスンは「トラック」、つまり難易度を上げ、スキルの上にスキルを積み上げていくものです。私たちの目標は、在籍する生徒の全員が英語力と学習能力を高め続け、英語圏の同年齢の生徒と同じかそれ以上のスピードで上達できるようにすることです。
ここが凄い!帰国子女アカデミーの魅力 ①英語4技能(エッセイライティング、面接でのコミュニケーション能力、リスニング、リーディング)をトータルで伸ばすカリキュラム ②生徒のモチベーションを上げ、思考力を養わせることにコミットするカリスマ講師陣 ③生徒の精神面に心を配りながら、受験に向けて万全のサポートをするオフィススタッフ
中学受験で帰国生枠や国際生枠を狙う、インターの生徒たち
– 帰国子女アカデミーにはどのような生徒が通っているのでしょうか?
帰国子女アカデミーに通う小学生の多くは、日本の小学校に通っています。しかし、帰国子女アカデミーのカリキュラムの難易度の高さから、最近ではインターナショナルスクールに在籍する生徒も増えてきています。
小学生の生徒は、帰国生や国際生枠のある私立校に合格することを目標に勉強しています。そのような入試の対策講座も開講しています。
– 中学受験の帰国生入試や国際生入試の合格実績がずば抜けているように思います。その秘密はどこにあるのでしょうか?
ありがとうございます。とはいえ、我々のカリキュラムは企業秘密というわけではありません。私たちは常に生徒や先生に求める学習到達基準を上げ、生徒の学習をサポートする新しい方法を探し続けています。
私たちは、生徒たちに「成長思考」を身につけさせようとしています。つまり、試験の結果だけでなく、生涯学習者としての彼らの旅路をサポートするために、生徒が常に学習意欲を向上し、努力することを奨励しているのです。
帰国生入試、合格の秘訣
①圧倒的な宿題量とネイティブ講師からの質の高いフィードバック
②Introduction(序論)⇨Body(本論)⇨Conclusion(考察・結論)の基本を重視
③志望校の出題傾向や特徴を反映した対策問題を徹底的に繰り返す
2022年度入試 中学帰国枠受験合格実績(帰国子女アカデミーの合格者数/総合格者数)
広尾学園小石川中学校(11月、12月、2月合計) 119名/– 内、特待生3名
三田国際学園中学校(11月、12月、2月合計) 121名/–
頌栄女子学院中学校(12月、2月合計) 74名/97名
広尾学園中学校(12月、2月合計) 65名/81名 内、特待生1名
洗足学園中学校(A、B方式合計) 56名/76名
攻玉社中学校 21名/–
渋谷教育学園幕張中学校 34名/35名 内、特待生2名
渋谷教育学園渋谷中学校 26名/26名 内、特待生1名
慶應義塾湘南藤沢中等部 30名/–
東京学芸大学附属国際中等教育学校 11名/34名* *A方式総合格者数
小学校低学年から通塾を推奨。家庭では英語コンテンツに親しんで
– 帰国生や国際生入試で中学受験をする場合、何年生から帰国子女アカデミーに通う生徒が多いのでしょうか?
帰国子女の場合、駐在先から日本に帰国後、小学3~4年生で入会することが多いです。
日本で英語を熱心に学んでいる生徒の場合は、最近では英語の早期教育を受けた生徒が、小学1年生から入会し、受験で非常に優秀な成績を残してくれています。
– 中学受験の帰国生や国際生入試に向けて、家庭でどのような勉強をすればよいのでしょうか。
私たちは、生徒たちがさまざまな資料を読み、家庭で英語力や英語圏の文化を維持することを奨励しています。つまり、海外のニュースやドキュメンタリー、あるいは楽しい番組を英語で見るように促しているのです。
若い学習者は、英語をすぐに忘れてしまいます。1ヶ月でも英語の勉強を休んでしまうと、驚くほど忘れてしまいます。ですから、特に低学年のうちは、常に家の中に英語教材を置く、あるいは駐在先から日本に帰国したらすぐに英会話教室に通うことが大切だと考えています。
-中学受験の帰国生や国際生入試は、年々出題内容が難しくなっています。トップクラスの私立中学校では、小学校6年生で英検1級を取得しているのが当たり前のようです。近年、なぜこれほどまでに難しくなったのでしょうか?
幼少期の英語教育が広まり、帰国生や国際生入試に対する注目も上がっています。人気の受験システムは長く続けば続くほど、そこに参入する人が増え、より挑戦的で競争力のあるものになる、ということだと思います。
確かに、10年前に「トップレベル」と言われた英語の成績は、今では「平均レベル」に近くなっています。とはいえ、昔に比べて今は帰国生や国際生入試を提供する私立学校は非常に多くなっています。これは、全体的に考えると、様々な英語レベルの学生にとってチャンスが増えたと認識しています。
– 帰国子女アカデミーの生徒数はどんどん増えていますが、今後、校舎を増やしたり、拡張したりする予定はありますか。
一つひとつの校舎の規模を広げすぎず、アットホームな雰囲気を大切にしているので、既存の生徒が多く住んでいる場所にも、いくつか校舎を開校する予定です。
また、地方にお住まいの方や海外に滞在している方のために、オンラインレッスンを行っており、大変好評をいただいています。実は、オンラインの「校舎」は、帰国子女アカデミーの中で2番目に大きな校舎で伸び代を感じています。
原稿・構成:高橋香織(eduJUMP!編集部)
帰国子女アカデミー
〒152-0031 東京都目黒区中根1-6-8
公式サイト:https://www.capitaltokyo.com/